どうしても読みたい研究論文がオープンアクセスになっていない時に役立つオススメのウェブサイト:ResearchGate

大変にタイトルが長くなりましたが、皆さんは普段論文を読んでいるでしょうか?

私自身は日々の研鑽として(半ば趣味として)、特にその時々に興味のある分野についてよく論文を読み漁っています。

医学系論文の検索エンジンとして有名なのものにPudmedがありますが、専門家であれば誰もが一度はきいたことのあるサイトではないでしょうか。

とても便利なサイトで私もよく使いますが、残念ながら論文がOpen Access/Free Accessになっていない場合には、論文誌のサブスクに入っているか論文を直接購入しなければいけません。

米国大学院時代なんかは、大学の図書館を通してあらゆる文献にアクセスが可能でしたが、卒業後にそれが使えなくなった後に途方に暮れた時期がありました(一瞬でしたが。笑)。

そんな悩みを解決してくれる素晴らしいウェブサイトがResearchGateというサービスです。

今回はそのResearchGateについて紹介したいと思います。

読みたい論文を直接著者に問い合わせることができるサイト

ResearchGateとは、論文を検索したり、自分のプロフィールを登録して世界中の研究者達とつながることができるウェブサイトです。

例えば興味のある分野の研究者をフォローすると、その研究者が新たに論文を発表したらその知らせをメールで受け取ることも出来ます

ある程度論文を読んでいくと分かるのですが、特定の分野において論文の名前に頻出する研究者がいます。

そういう研究者はその分野の研究の第一人者であることが多いので、その人をフォローするだけでもその分野の進展について随時フォローアップすることができ、この点も私がResearchGateを愛用する中で非常に気に入っている点です。

ResearchGateが最もその力を発揮するのは、読みたい論文がPubmedなどでオープンアクセスになっていない時です。

本来であれば、そういう場合は学会誌のメンバーシップをとるか、論文を購入するしかありませんが、ResearchGateで論文を検索すると、筆者達がその論文のPDFを共有してくれていることがよくあります

論文がOpen Accessになっていないケース。

例えばですが、写真の赤枠の通り文献はOpen Accessになっておらず、Pubmed上ではそのAbstract; 要約しか見ることが出来ません

ResearchGateの使い方

こんな時にResearchGateが力を発揮します。

実際にResearchGateで上記の文献を検索すると次の様な結果になりました。

ResearchGateでの文献検索結果

残念ながらこの論文に関してはResaerchGateでも共有はされていませんでした。

この場合は、”Request full-text”をクリックし、著者に直接メッセージを送ることが出来ます。大体の研究者が快く論文のPDFを共有してくれることが多いです(中には返事をくれない研究者もいます)。

論文著者達が論文を既にResearchGate上で共有している場合は、以下の様にDownloadという文字が表示されていて、そこからPDFをダウンロードすることができる様になっています。

Downloadとなっている場合はPDFをダウンロードして文献を読むことができる。

また、前述の通り、興味のある分野のLeading Researcherをフォローして、最新の研究論文の出版の知らせを受けたり、研究者に直接コンタクトを取るなんてことも可能です。

ACWRで有名なTim Gabbett。筆者がフォローしている研究者の一人です。

まとめ

  • ResearchGateは論文著者達に直接文献の共有をお願いできる便利なプラットフォーム
  • Pubmedなどの検索エンジンでOpen Accessになっていない場合でも、ResearchGate上で既にPDFが共有されている場合もある

大学院時代は、論文を読むのは学校の課題をやる時だけでしたが、そこからアスレティックトレーナーやコンディショニングコーチとして働く中で、少しずつ論文を読む習慣が身につき、今では興味のある分野を見つけては集中的に特定のトピックについて読み込んでいます。

必ずしも実践に生かされるわけでは無いですが、論文を読んでいると自然と普段自分が実践している仕事内容も整理され、思考がよりシャープになる様な感覚が自分の中であります。

論文を通して、さまざまな視点を取り入れ、頭の中でブレインストーミングを起こしている様な感覚です。

日々世界中で研究は進められていますし、やはり最低限論文を読める様に英語力を身につけたいところです。

今ではDeepLという非常に優秀な翻訳サービスが出ている様なので、とっかかりとして同サービスを通して自分の好きな分野の研究を読み進めてみるのも一つでは無いでしょうか。

スポーツ医学の専門家にとっては、他人がSNSなどにあげる情報だけではなく、自分で情報を取りに行ける能力が非常に大切だと思います。

Akira

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